mikatarou

本を中心に気まぐれに紹介しています。

狂気的、暴力的な一冊

図書館で借りた町田康さんの本、読了。

夜中徹夜で読んでしまいました。

人間小唄町田康

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あらすじ

劣化する感性を粉砕する、破壊力抜群の傑作長編!
こいつを潰すのは俺の使命。俺の勇気。そして希望。
青雲。ラララ、君が見た光。

小角が書き送った短歌を自分の文章に無断で引用した作家・糺田両奴。国民の無意識に影響を及ぼして駄目にする奴の文学を根底から破壊する! こちらの世界に拉致してきた糺田に課した難題は、「一、短歌を作る。二、ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする。三、暗殺」。それは魂のテロルの始まりだった。

感想 少しネタバレあり

一気読みしてしまいました。

文体が暴力的で癖が強いです。

しかしリズムが良いのでスラスラ読めます。

相手を罵倒する時の言葉も独特で「箱っ‼」「書!」など不思議な言葉を使います。

大まかなあらすじはあるけど、細かいことは考えずに作者の頭の中をそのまま観ているような気持ちになります。

意味不明な事が沢山出てきますが、リズムで読み切れます。

最後の脳の一部に損傷を負った作家の文章が怖かった。

こんなに狂気的な文章を描ける作者さんの頭の中はどうなっているのだろうか。

すごく引き込まれました。しかし、好き、嫌いが分かれる小説だと思います。