彼女は昼間いつもサングラスをかけていた
玩具修理者/小林泰三
日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品です。
物語は会話している男女からはじまります。
男はサングラスをかけている女に、
どうして夜もサングラスをかけているのか?と問います。
その質問に対して女は身の上話をはじめます。
彼女は昔、親に頼まれて弟の世話をしていました。
ジメジメとした真夏に弟を背負い、
おつかいに行きます。
しかし歩道橋を渡り終えようとした時に足を滑らせてしまい階段を転げ落ちてしまいました。
幼い彼女は体の痛みに耐え、やっとの思いで、おんぶ紐で背負っていた弟を見ます。
弟は明らかに死んでいました。
親に知られぬうちにどうにかしようと、
友達から噂で聞いた、どんな物でも直してくれるという玩具修理者の所へ弟を持って行きます…
短編で一気に読み終わる。
なんでも直すことができる玩具修理のお話ですが、まぁまぁグロい。
私は幽霊系のホラーが苦手なのでそれは良かった。
弟を玩具修理者の所に持って行った後に、解体されて修理されるのだが、描写がリアルで生々しい臭いが今にもしてきそうだった。
ドロドロって感じ。
でもグロだけではなく
何故人間は生物、玩具は無生物といえるの?
そもそも生物と無生物の違いとは?
と考えさせられるようなストーリーになっている。
サクサク話が進んで行くが最後のシーンで女が男に問いかけるシーンはゾクっとした。
そっちか‼︎って。