mikatarou

本を中心に気まぐれに紹介しています。

幻想的な日本独特な雰囲気…ひんやりする話

そこは何でも売っている不思議な『夜市』

 

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夜市/恒川光太郎

 

夜市のあらすじ

小学生の頃、祐司は幼い頃、弟を連れて森を探検し、ある夜市に辿り着いた。
この夜市はいくつもの世界が交わり合い不思議なものが売っていた。
この夜市に入ると何か購入しなければ元の世界に戻ることは許されないというものだった。
なにも持っていない裕司は、そこで自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買う。
弟と必ず警察を連れてまた戻ってくるから、と約束して祐司は野球の才能を手に入れた。
しかし夜市から戻ると、弟は『元から存在しない人』になっていたのである。

それから大学生になった裕司は弟を取り戻すためにもういちど『夜市』に行く。

第12回日本ホラー小説大賞受賞した作品です。
30分程度で読める短編小説です。

 

夜市の感想

 

 

不気味で切ないホラーファンタジー
でも幽霊とは別の怖さなのでホラー苦手な方にも読めると思う。

恒川光太郎さんは少年や青年の描写が上手で、少年の心情を繊細に描いているなぁ。

ミステリー要素が詰まっていて伏線が綺麗に回収されていた。

哀しく、切ない雰囲気で良かった。

この本はに『風の古道』というお話も載っていてそちらもおススメです。

風の古道はまた今度紹介しようと思います。

 

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